変わる置き配

こんにちは、増本です。
今ではすっかり身近な存在となったオンラインショッピング。Amazonや楽天をはじめ、多くの業者がサービスを提供しており、私も普段から利用しています。配達のスピードが早いことに加え、店頭では手に入らない希少な商品が購入できるのも大きな魅力です。以前は、配達といえば対面での受渡しが主流でしたが、最近では「置き配」を利用する人も増えてきました。そんな中、国土交通省がオートロック付きマンションへの配達を効率化する支援に乗り出すというニュースがあります。
現在、深刻な問題となっているのが「働き手不足」。特に宅配業界では、配達員の人手不足が大きな課題とされており、対策が急がれています。国土交通省は「共同玄関を解錠できる共通のシステム」の開発費用を補助することで、再配達を減らし、配達員の負担軽減につなげたい考えです。ただし置き配は便利な一方、オートロック仕様のマンションでは必ずしも中に入れるとは限らないため、逆に配達の手間が増えるのではと感じる人もいるかもしれません。この点について、国交省は有識者や宅配業者、システム開発企業などと協議を開始。宅配業者とマンション側が共通のシステムを導入できるよう、現在バラバラになっている伝票番号の形式や配送データの共通化といった課題を整理しています。早ければ2026年度の導入を目指し、同年度の当初予算に支援費用を計上する方針とのことです。
すでに一部のマンションでは、配達員が荷物の伝票番号を機器に入力することでオートロックを解錠できるシステムが導入されていますが、その仕様は統一されておらず、ヤマト運輸や佐川急便などの大手業者のみ対応している場合が多いようです。このような状況では、配達員が入れるマンションと入れないマンションが混在し、再配達の削減効果も限定的になってしまいます。今回の取り組みは、こうした課題を解消し、より効率的で利便性の高い配達環境を整備することを目的としています。
もちろん住民以外が建物内に入れるようになることで、セキュリティ面を不安に感じる方もいるでしょう。私は普段建物管理に携わっていますが、防犯対策は重要な業務の一つ。全員が納得できる仕組みを作るのは難しいかもしれませんが、防犯上の課題をクリアしつつ、便利で安全なシステムの実現に期待したいと思います。