世界遺産
今日の新聞を見てびっくりしました。
宗像市のあの沖ノ島が、ついに登録勧告ということ。
ずっと「沖ノ島を世界遺産に!」という活動を見てきていただけに、とても喜ばしいことに思います。
しかし、今回はあくまで「沖ノ島」だけで、一部は除外されている問題もあるようです。
果たして一体どうなってしまうのか気になります。
世界遺産っていいのかな?
日本でも世界遺産登録はたくさんあります。
文化遺産・自然遺産・複合遺産とあるようですが、京都や奈良の古都の建造物や、屋久島・知床などの大自然はわかりやすいですよね。
最近だと明治日本の産業革命遺産もありました。
福岡も官営八幡製鐵所と遠賀川水源地ポンプ室が選出されています。
日本の世界遺産で、個人的に印象的だったのが2013年登録の「富士山」です。
日本の風景を代表する山…これはすごい…と思っていたのですがずいぶん時間がかかったみたいですね。
もともとは自然遺産としての登録を目指していたようですが、ゴミ問題などがあったようで文化遺産の登録に変更した経緯があったみたいです。
「富士山?信仰の対象と芸術の源泉」ということで、山岳信仰としての側面と、浮世絵などをはじめとする芸術的観点から登録されたそうです。
今回の沖ノ島は、「海の正倉院」とも称されるその考古学的価値から評価されたそうです。
祭祀の遺跡は4世紀後半?10世紀初頭ごろ、発見された宝物も非常に貴重なものばかりというから当然でしょう。
しかし、女人禁制の上、神職のみが立ち入ることを許された神域としてあったからこそ今まで守られてきた部分もあるはずです。
世界遺産としてその価値が認められることはもちろん嬉しいのですが、それで盗掘被害や、今までの人を排し守ってきた信仰などが変わってしまわないか心配です。
世界遺産に登録されたからと言って、ユネスコから補助金や保護のための手助けがあるわけではありません。
それに世界遺産に登録されたことによって観光地化し、世界遺産登録が取り消された例もあります。
絶海の孤島なだけに、遊覧船や上陸希望の話は出てくるでしょうし、女人禁制ということで「大峰山山上ヶ岳」の解放運動のように、女性差別の例に挙げられてしまうかもしれません。
世界遺産に登録されるということはもちろん誇らしく、またその価値を知らしめ、維持・保護に向けたさらなる活動の活性化にもつながると思うのですが、今回のこの沖ノ島はその性質上、あまり気が進まないなぁというのが私の本音です。
今後一部除外がなくなって一発逆転、全部登録!となったら、そのあたりの整備も頑張ってほしいですね。
もともとユネスコの世界遺産は「文化遺産及び自然遺産を人類全体のための世界の遺産として損傷、破壊等の脅威から保護し、保存するための国際的な協力及び援助の体制を確立すること」を目的としています。
世界遺産に登録されたことで、その遺産に何かあったら本末転倒です。
これからも注目していきたいと思います。