福岡の賃貸物件選びガイド
部屋を借りる際にかかるお金の話
お部屋を借りる際家賃や間取り等沢山の条件がある中で、まとまったお金(初期費用)がかかる事も大きな判断基準の一つです。敷金・礼金・仲介手数料…等、沢山の項目があり戸惑う事もあるかと思います。ここでは、入居時にかかる初期費用をご紹介させて頂きます。
皆様のお部屋選びのヒントになれば幸いです。
■入居時にかかる初期費用
◎敷金
契約期間中に家賃の滞納や部屋を損傷させた場合の修繕費に備えて、大家さんにあらかじめ預けておくお金になります。退去時に家賃の滞納分や借主に責任のある損傷の修理費などが必要な場合は、預けている敷金から差し引かれた残りのお金が退去時に返金となります。特に修繕も必要ない状態であれば、退去時に全額戻ってきます。
◎礼金
大家さんに、御礼という名目でお支払いするお金です。退去時にも返金がありません。余談ですが、礼金は戦後間もない頃、日本は住むところが無いなか住む場所を提供してくれてありがとう。との感謝の気持ちを表してお金を包んだのが始まりと言われています。
◎仲介手数料
物件を紹介してくれた不動産会社に対して支払うお金です。宅建業法では入居者と大家さんの両方から受け取る場合であっても、家賃の1カ月分+消費税が上限と法律で定められています。
◎日割り家賃と前家賃
契約した月の家賃は、入居日からその月末までの家賃を日割り計算した額を日割り家賃と言います。更に契約した月の翌月分の家賃を前もって加算して支払う場合があり、それを前家賃と言います。
◎火災保険料
契約時に加入が義務付けされている事が殆どで、自身の家財に対する補償と家主さんに対する補償などがセットになっている「住宅総合保険」が一般的です。契約時に加入し賃貸借契約の存続期間中は更新する義務を負います。
◎保証料
契約時に家賃保証会社に支払うものです。家賃の滞納などがあった場合に、本人や保証人に代わり家賃保証会社が一定期間、家賃の立て替えをします。初年度の保証料は賃借人の内容や保証人の有無にもよりますが、家賃の50%から1ヶ月分が目安のようです。これも入居期間中は更新が必要です。
◎鍵交換費
地域慣習によっても異なりますが、契約時の特約により新しい鍵にシリンダーから交換いたします。シンプルな物から最近では高性能な物もありますので値段はまちまちです。目安は安いもので15,000円くらいからになります。
■初期費用を安く抑える為には
◎敷金・礼金ゼロ物件について
メリットは、何と言っても初期費用を安く抑える事ができる点です。しかしながら、デメリットとして、退去時に清掃代という名目で相場より高く請求されたり、24時間サポートサービス、定額クリーニング代等、様々な名目で別途費用が発生する場合が多いので、賃貸契約を締結する前に、しっかりと確認されて下さい。
国土交通省の『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』には、入居者に故意又は不注意や過失による毀損・汚損などがなければ、修繕の負担義務(原状回復義務)はない。と示されています。しかし現状は、修繕費名目で引かれる事があるのも事実ですので、不動産会社の方と事前に相談されて下さい。
国土交通省(原状回復をめぐるトラブルとガイドライン)
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000021.html
◎フリーレント 入居後一定期間の間、家賃が無料になる物件です。これは貸主(オーナー)側が空室リスクを抑える為、無料期間を設ける事により入居の促進を促すのが狙いです。しかしながら注意点もあります。一定期間の解約に対してフリーレント期間相当分の違約金が設けられている場合もありますので、事前によく調べておく必要があります。
■まとめ
目先の一つ一つの金額よりも、トータルでかかる費用を把握し、ご自身のライフスタイルに合った物件を選ばれる事をおすすめします。以前は、貸主側の都合が尊重される傾向にありましたが、最近では敷金・礼金・更新料を安くしたり、フリーレントを導入したりするなど初期費用を安く抑え、入居し易くするサービスが積極的に出てきています。目先の初期費用を抑える事だけに注力せず、ご自身のライフスタイルに合わせてトータル的な費用で冷静な判断をされて下さい。皆様のお家選びに少しでもお役立て頂けると幸いです。